外壁塗装工事においては、外壁と屋根の塗装や補修リフォームはできるだけ同時に行うことが推奨されています❗
理由としては、外壁と屋根の塗装工事では足場の設置や養生といった塗装前の付帯工事が発生するため、外壁と屋根の塗装をまとめて行えば付帯工事も1回にまとめられ、何度も付帯工事の費用を発生させずに済むというものがあります💡
また、外壁と屋根を同時にリフォームすると耐用年数を揃えられますので、次回以降のリフォームのタイミングがばらばらにならず、外壁と屋根の両方を同じタイミングで定期的に補修できるようになるということも、同時に塗装すべき理由のひとつです🧭
一方、ベランダは足場設置の必要がありませんので単独で施工することができますが、外壁や屋根とセットでベランダの防水リフォームもまとめて済ませておくと、外壁、屋根、ベランダ三箇所のメンテナンスのタイミングを合わせることができるようになりますし、建物全体のリフォーム周期がさらに一度にまとまれば、次回の費用やスケジュールをより予測しやすくなるでしょう😄
その他、外壁や屋根工事とセットで防水リフォームを依頼しておいた方が良い理由としては、もし外壁や屋根で行っている作業が天候や塗料の乾燥時間などの理由でストップしても、その間ベランダで行える作業を進めれば、作業時間の無駄をなくすことができスケジュールが伸びにくくなるなどのメリットもあります✨
ベランダメンテナンスの主な内容はベランダに防水層を作ることですが、その他にもベランダの傷み具合に応じた適切なメンテナンスや防水剤が存在しまので、ご自宅のベランダに必要なメンテナンスの種類を調べておきましょう。
ベランダなどで施されている防水構造を大きくわけると、
となります。
それぞれの工法ごとに作業内容や使用する防水材料が異なるたけでなく、施工後の耐久性や施工にかかる費用にも違いがありますので、ご自宅のベランダに現在どの防水工法が使われていて、どのような劣化が発生するかなどを簡単に把握しておきましょう💁♀️💡
FRP防水工事も塗料を使って行う防水工事で、戸建て住宅では最も主流の防水工事です。
まず床面の汚れや古い防水層を除去し、塗料が密着しやすいように下塗り材を塗布し、下地の準備ができたら
の流れを1回、または2回繰り返して防水層を作っていき、最後に表面に着色塗料を上塗りし、床面を滑らかに調整したあとトップコートを塗って防水工事は終了となります。
シート防水工法は樹脂製やゴム製のシートをベランダの床面に転圧して仕上げる防水処理で、シートを使った防水工法は様々な種類があり、「塩ビシート防水」「塩化ビニールシート防水」「ゴムシート防水」「合成ゴム系シート防水工法」をまとめてシート防水と呼ぶことがあります。
まずベランダ床面の汚れを高圧洗浄で落とし、プライマーと呼ばれる下地材を塗布して防水シートを張りつけます(防水シートの貼り方でも名称に違いがあり、防水シートを接着剤で張り付ける工法は「接着工法」と呼ばれ、ディスクヒーターと呼ばれる加熱装置を使ってシートを熱で床面に押し付ける工法は「機械的固定工法」と呼ばれます。)。
シート層をベランダ床面にしっかり密着させたあとは、シート同士の隙間にシーリング材を打って防水層が完成します。
なお、塩化ビニール樹脂シートを使ったシート防水工法の場合は、シートの周りにシーリング材を打った段階で工事は完了ですが、ゴム製シートを使ったシート防水の場合は、このあとさらに表面にトップコートを塗装して完成となります。
アスファルト防水とは、アスファルトのシートを高温のバーナーや接着剤を使って、ベランダや屋上に貼って仕上げる防水工法ですが、このアスファルト防水工事は戸建て住宅で行われることはほとんどなく、鉄骨造の建物の屋上で行われることの多い工法です。
アスファルトシートには、トーチバーナーという器具でアスファルトを高温で炙って接着させる「トーチ工法」や、高温の溶融窯(ようゆうがま)で溶かしたアスファルトを使って防水シートを床面に密着させる「熱工法」、裏面が粘着質になったシートを張り着けて行う「冷工法」の3種類があります。
ウレタン防水工法は、ベランダの床面に塗料を塗って防水層を作る工法で、戸建住宅のベランダでも行われることの多い防水工事で、他には「ウレタン塗膜防水」「ウレタン防水工事」「液体防水」「防塵防水」などと呼ばれることもあります。
ウレタン防水工法にも2種類の方法が存在し、それぞれ「密着工法」と「通気緩衝工法」と呼ばれます。
「密着工法」ではウレタン防水剤などの防水専用塗料を床面に合計3回塗布しますが、1回目と2回目のあいだには補強布が敷かれ、3回目の塗装が終わったあとは、最後にトップコートを塗装して防水層の完成です。
「通気緩衝工法」は、下地処理と下塗りのあとに通気緩衝シートを敷き詰め、ベランダ床面に接着する作業が行われます。
接着したシートは継ぎ目をテープで塞いでしっかり密封しますが、ベランダ下地からの水分を脱気させるために脱気筒を設置し、余分な水分による塗膜の劣化を防ぎます。
シートを接着したあとでウレタン防水塗料を塗布し、最後にトップコートを塗って防水層の完成です。
脱気筒の設置など細かい作業を伴う通気緩衝工法は、広いベランダや勾配がない陸屋根の屋上など、比較的面積が広い屋外スペースで採用されることの多い工法です。